蝉雑記帳2018

1 霞丘陵自然公園

 5月5日、比較的近くで、ハルゼミの声が聞こえそうなNHKの「さわやか自然百景」で紹介されていたと思われる霞丘陵自然公園にいってみた。霞丘陵自然公園には東青梅駅から歩いて30分ぐらい。 塩船観音
霞丘陵自然公園に隣接しているのが塩船観音である。つつじの名所だが、今年はほとんど終わり。アカマツが点々とあり、ハルゼミの声がしている。

霞丘陵自然公園
観音像の裏から いつも開いてるわけではないようだが、霞丘陵自然公園へ出られる通路がある。案内板には生き物はとるなと書いてあった。 霞丘陵自然公園や隣接するゴルフ場には比較的健全な松林が残っている。鳴き声は普通に聞こえるが、意外と長く続かない。まだ最盛期にはなっていないのかもしれない。

霞丘陵自然公園
比較的健全とは言え松枯れそれなりにあり、ビニールに包まれている切り株が、目につく、薬剤でくん蒸しているようだ。


2 タケオオツクツク

 7月21日、昨年発表されたタケオオツクツク観察のため、まず、武蔵野線東川口駅から近い、鳴き声が確認されている埼玉県川口市戸塚中台公園へ行ってみることにした。その前に昨年8月上旬にニイニイゼミが割と残っていた葛西臨海公園へ京葉線で向かった。最盛期には多いのではと思ったが、それほどでもなかった。さらに京葉線で南船橋へ行きそこから武蔵野線で、東川口。
戸塚中台公園
東川口駅からダラダラ歩いて20分ぐらいで戸塚中台公園には午後5時過ぎについた。土に埋まったカブトムシの大きなオブジェがある公園。確認したセミはニイニイゼミ、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシ、ニイニイゼミは街中の公園にしては多い方だ。
脱皮殻はアブラゼミのものしか見つけられなかった。 午後7時ころまでいたが、そのセミらしい声は聞けなかった。
7月29日、前回タケオオツクツクの声を聞くことができなかったので、埼玉県川口市赤山城址(赤山陣屋跡)。東川口駅から埼玉高速鉄道(地下鉄)で二つ目の駅、新井宿から歩いて25分ぐらいかかる。 ひとつ前の戸塚安行駅からの方が距離的には近いのだが道がわかりにくいので、新井宿から行った。
赤山陣屋跡
午後1時過ぎについた。長い竿を持った採集者が3〜4人。採集するのは難しく、幼虫を捕まえるのが一番だそうだ。 一度はなれ、午後3時ころ再び来てみると、採集者たちは休憩に入ったのかいなくなり、代わって何かの 音がしている。初めは隣接している東京外環自動車道の騒音かと思ったが、何か違うようなので、近づくと タケオオツクツクの合唱だった。個体数は数個体、数分で終わり、別の場所で小合唱が始まった。竹林ではなく近くの常緑樹の大木、やはり、数分で終わり、さらに隣の竹林で合唱が始まった。今度は 個体数が多いので、10分以上続いた。1個体が鳴きだすと一斉に周りの個体が鳴くのではなく、 少しづつ鳴いている個体が増えてゆき、時間がたつと徐々に鳴いている数が減ってゆき、合唱が終わる。 翌日仕事だったのと手におえそうもないので午後3時過ぎに引き上げた。

 8月12日、朝のうち葛西臨海公園で早くも終盤のクマゼミを見てから再び川口市安行を目指した。
百観音公園
埼玉高速鉄道戸塚安行1番出口付近から見える緑地をめざす。コンクリートで固められた川沿いの道を行くと、百観音公園の緑地が見えてくる。残念ながら立ち入り禁止である。その竹林からタケオオツクツクの声がしてきた。天気は明るい曇り、時間は12時少し前、単独鳴き。百観音公園で食事をしたりしてしばらくいたが、それきり鳴き声は聞かなかった。
百観音公園に隣接する三重の塔のある西福寺。その西福寺から500メートルほど行くと安行交差点の近くに出られることに後で気づいた。 午後2時ころ安行交差点近くのお寺のモミの大木でもタケオオツクツクが単独で鳴いていた。鳴き終わると別の場所で鳴き声が聞こえてきたが、同じ個体か別の個体かは不明。
陸橋付近

 午後3時ころ道路を渡って少し行くと陸橋安行橋があり、午後3時ころその近くのごみ捨て場のようになっている雑木林からタケオオツクツクの合唱が長く聞こえていた。長くタケオオツクツクの合唱が聞こえるので、この雑木林がタケオオツクツクの最初の発生地なのかもしれないと思った。
 8月18日にも安行から赤山陣屋跡を回ってみた。午後3時ころ西福寺から安行交差点近くまでの間の竹林で単独で鳴くタケオオツクツクの声を聞いた。


3自宅付近のセミ

 ニイニイゼミとヒグラシの初聞きは7月7日、アブラゼミの初聞きは牛久市田宮で7月12日、自宅の庭が7月13日、ミンミンゼミが自宅庭で7月15日、人為的と思われるクマゼミの初聞きは勤め先付近で7月20日、ツクツクボウシは安房小湊で7月16日、埼玉県川口市で7月21日、自宅の。庭が7月29日。終聞きはニイニイゼミが自宅の庭で8月26日、つくば市高崎自然の森で9月8日、ヒグラシは不明、ミンミンゼミは自宅の庭で9月2日、つくば市高崎で9月16日、アブラゼミも自宅の庭で9月16日、クマゼミが勤め先付近が8月22日、城ヶ島で9月1日、9月12日に勤め先の構内で死にかけたクマゼミの雌が見つかっている。ツクツクボウシの終聞きは9月17日。ニイニイゼミやヒグラシはあまり初聞きは早くなかったが、アブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシは早かった。いつもはアブラゼミ、ミンミンゼミが最盛期になる8月10日過ぎには数が減りだし、9月下旬には蝉の声がしなくなった。  庭で見つかったセミの脱皮殻はアブラゼミ4個(1雄、3雌)ミンミンゼミ6個(3雄、3雌)
 アロエから羽化したセミはついにゼロになってしまった。アロエ飼育妨害15年
 7月22日の朝、飼育装置を置いてある軒下の近くで、スジアカクマゼミ1雌が見つかっている。これは飼育装置から落ちた幼虫が軒下の地面にもぐり羽化したと思われ幼虫期間は4年と考えられる。

戻る