蝉雑記帳2017

1、ハルゼミの丘

 5月21日、東大和公園。公園には「アカマツ広場」があるので、ハルゼミがいるだろうと思って行くことにした。
多摩湖線武蔵大和から歩いて、15分ぐらいのところにあるのだが、なんとなくわかりにくい。公園の案内板を見ると「ハルゼミの丘」まである。
広葉樹の大木に隠れるように、高木のアカマツがあり、ハルゼミは「ハルゼミの丘」を中心に5〜6個体の声しか聞けなかった。「アカマツ広場」ではハルゼミの声はしておらず、かわりにハルゼミを解説したパネルが設置してあった。

ハルゼミの丘
ハルゼミの丘
ハルゼミの解説パネル
ハルゼミの解説パネル

2、葛尾山

 5月28日、今年は近道の方を登ってみた、急な登りがずっと続く、初めはクヌギ林だが、すぐに松林にかわり、山頂近くまで続く、
松林には松茸がとれるためか入山禁止のビニールの白いヒモが張ってある。松枯れはじわじわと進行中、標高が高い場所では大木から先に枯れてゆく。
山頂付近の桜などの広葉樹にハルゼミが複数鳴いていた。帰り道”馬の背”で低いところで鳴くハルゼミを見つけたが、直射日光がビデオカメラのモニターに当たりよく見えず、小さくしか撮れなかった。
 6月3日、先週、ハルゼミのビデオがうまく撮れなかったので、再び葛尾山、少しは撮れたが、雲が多くなってしまい、今一つ。
山頂付近のハルゼミは減り、かわりにエゾハルゼミの数が増えていた。
全体のセミの数はハルゼミ、エゾハルゼミともに昨年り多く感じた。
馬の背
ハルゼミが比較的低い場所で鳴く”馬の背”
ハルゼミ
ハルゼミ、伊良湖岬以外でまともに撮ったのは初めて。

3、葛西臨海公園

葛西臨海公園
葛西臨海公園

 今年はセミが少ない、特にアブラゼミ、天気も悪い。旧盆の休み期間中晴れたのは13日の一日だけ、その8月13日、2010年以来行っていなかった葛西臨海公園へ行った。 葛西臨海公園へは、まず、新橋からゆりかもめで国際展示場へ向かった。お台場公園でクマゼミの声が聞こえてきた。
国際展示場駅の近くの公園で、クマゼミが少数鳴いていた。コミックマーケットの参加者の若い男ばかり目立つ集団にはばまれて、りんかい線への乗り換えにてまどる。 新木場行きの電車から客が降りると、まるで回送電車のようにガラガラになった。新木場から京葉線で葛西臨海公園へ。クマゼミとアブラゼミはだいぶ増えていた。場所によってはやかましく聞こえるところもあった。
ミンミンゼミはあまり変わっていないようだ。今年は遅れているのかニイニイゼミが残っていて、合唱も聞こえた。
 8月19日にも来て、増えたクマゼミを動画撮影などしていた。一見して、元々いたクマゼミが増えたように見えるが、一ヶ所で10分以上も鳴いている。茅ヶ崎中央公園や辻堂海浜公園のクマゼミと同じである。近くに最近植えられたと思われる桜の木が5〜6本ある。ほかにも若い桜の木があちらこちらに植えられている。その周辺で、アブラゼミやクマゼミの増加が認められる。これは偶然ではないだろう。今後、葛西臨海公園ではクマゼミが急増していきそうだ。
葛西臨海公園のクマゼミ
葛西臨海公園のクマゼミ

4、南房総市白浜クロイワツクツク

 9月9日、南房総市白浜、クロイワツクツクは青木集落付近はあいかわらず、ぱっとしないが、今年は白浜小学校付近の方が密度は低いが、比較的多くの鳴き声が聞こえていた。 小学校から海の方へ行くと、バスターミナル安房白浜駅がある。その安房白浜駅が新しくなり、無人駅になっていた。安房白浜駅から千倉寄りの小戸集落の人家の生垣でクロイワツクツクが、まとまって鳴いているところがあったが、 雄しか見つからなかったので、発生が遅れているようだった。
クロイワツクツク
クロイワツクツク

5、自宅付近のセミ

 今年はセミが少なく、特にアブラゼミが低調だった。多かったのは安房小湊のヒメハルゼミぐらいで、午前中から連続的に合唱が聞こえていた。
 ニイニイゼミの初聞きは自宅(牛久市田宮町)の庭で7月2日、ヒグラシは自宅から遠く、7月15日、アブラゼミは友人宅(牛久市田宮町)で7月12日、自宅の庭は7月17日、ミンミンゼミも自宅の庭で、7月17日、クマゼミは友人宅(牛久市田宮町)で7月21日、毎年クマゼミが放されている勤め先付近では7月24日、26日からは合唱が聞こえるようになった。ツクツクボウシはつくば市高崎自然の森で7月30日、自宅の庭が8月11日。終聞きはニイニイゼミが自宅の庭で8月12日、つくば市高崎自然の森で9月3日、ヒグラシが自宅の庭で9月9日、クマゼミは自宅の庭で8月26日、ミンミンゼミは自宅の庭で9月18日、土浦市で10月7日、アブラゼミは10月23日台風が直撃する中、自宅の庭で朝から鳴いていた。ツクツクボウシは自宅の庭が9月18日、つくば市高崎自然の森で10月8日だった。
 自宅の庭で見つかったセミの脱皮殻はアブラゼミ9個(5雄、4雌)、ミンミンゼミ16個(7雄、9雌)、ツクツクボウシ1個(1雄)今年はセミが少ない印象だったが、庭で見つかった脱皮殻はそうでもなかった。


表1 アロエから羽化したセミ 2017年

セミの種類 羽化日 羽化数 幼虫期間
ニイニイゼミ 7月7日 1雄   4年 ユッカから羽化
クマゼミ 7月21日 1雄   4年
クロイワツクツク 8月29日   1雌 3年
ツクツクボウシ 8月24日
8月28日
8月30日
9月 1日
9月 5日
9月 8日
9月11日
9月16日
9月23日
  1雌
  1雌
  1雌
1雄  
  1雌
1雄  
  1雌
1雄  
  1雌
1年

 このほか7月22日にアブラゼミ1雌が羽化しているが、幼虫期間不明。



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