奄美大島と久米島のオオシマゼミ


久米島のオオシマゼミ
写真は久米島のオオシマゼミ


オオシマゼミは奄美大島、徳之島、沖縄本島、久米島に分布するツクツクボウシの仲間です。
オオシマゼミの鳴き声は奄美大島と沖縄本島 (このページでは久米島)では奄美大島の方が前奏音が長く、異なっていることが、以前から知られていました。

オオシマゼミの鳴き声の波形

 図1は奄美大島と久米島のオオシマゼミの鳴き声の波形です。セミの鳴き声は前奏音、高潮音、終奏音に分かれています。 奄美大島の個体は4段階、久米島の個体は3段階に分かれています。久米島の個体は奄美大島の個体にあるAの部分がなく、 それぞれ前奏音、高潮音、終奏音に対応していると考えられます。問題は奄美大島の個体の全奏音のように聞こえるAの部分、 この部分は何なのかと思い部分拡大したのが図2です。

オオシマゼミの鳴き声の波形

 オオシマゼミの高潮音Bの部分は奄美大島の個体も久米島の個体もも強音と弱音からなっています。しかし、奄美大島の個体の方が弱音が 目立ち、テンポもややゆっくりしています。奄美大島のAの部分は図2から高潮音の弱音の部分であることがわかります。前奏音のように聞こ えたA部分は高潮音の一部と考えたほうがよさそうです。



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