セミの脱皮殻が複数集まる理由
複数のセミの脱皮殻 東京平和の森公園2016年8月
たまに、街中の公園などで、セミの脱皮殻が同じような場所に複数ついていることがある。
セミの脱皮殻には誘因物質のようなものがでていて、それに誘われセミの幼虫が集まってきて羽化するのではないかという話があったので、 自宅の裏庭の奥で、見つけた複数のセミの脱皮殻、初めは10個ぐらい(今年2017年はアブラゼミが少なかったので、おもにミンミンゼミ)を 集めネットに入れ灌木に縛っておいた。時期は7月下旬から9月にかけて、脱皮殻は周囲で見つかるたびに追加したので最終的には20ぐらいになったが、そのネットの周辺で羽化することはなかった。 このことから誘引物質のようなものはないといえるだろう。
自宅の裏庭の奥 |
ネットに入れた複数のセミの脱皮殻 /td> |
自宅に面した裏庭にトベラとミズキを抱き合わせたセミの成虫用飼育装置がある。7月19日の夜、その飼育装置のネットでミンミンゼミ1雄が羽化していた。 7月20日にも1雄、さらに後日1雌の脱皮殻が見つかり、8月2日にも1雄、8月6日にはアブラゼミ1雌が羽化。後日アブラゼミ1雄の脱皮殻、8月28にはミンミンゼミ1雌が羽化した。同じような場所で7個体もセミが羽化したことになる。脱皮殻は毎回回収していたので、脱皮殻によって、誘引されたわけではない。おそらく、家の明かりによって誘導され、セミだから同じような行動をして同じような場所で羽化したと思われる。同じような場所で複数の脱皮殻が見られる現象は街中の公園や街灯の近くだったりするので、人工的な環境が作り出した産物と考えられる。
ミンミンゼミの羽化2017年7月19日 |
ミンミンゼミの羽化2017年7月20日 |
ミンミンゼミの羽化2017年8月2日 |
アブラゼミの羽化2017年8月6日 |
ミンミンゼミの羽化2017年8月28日 |
家の明かり2017年8月2日 |